造船・舶用・海洋構造物の素地調整
船舶、洋上構造物、港湾設備で、研削材を水域に流出させることなく、また全面養生を設けることなく、ISO 8501-1 Sa2½・Sa3 相当の素地調整を行えます。
造船・舶用・海洋構造物
研削材を水域に出さずに、ISO 8501-1 Sa2½・Sa3 相当の清浄度を
海事分野の素地調整には、環境、法規制、施工計画の面で固有の制約があり、ブラスト処理の採用がしだいに難しくなっています。MontiPower®(モンティパワー)の工具は、船外への研削材の流出、爆発性雰囲気での作業制限、船舶・洋上構造物での全面養生に要する費用と手間という 3 つの問題を回避します。
海事分野で別の工法が必要になる理由
従来のブラスト処理は、海洋環境では費用や段取り以外の問題も生じます。
海水環境での腐食速度
海洋環境では腐食が著しく速く進みます。船体外板、上部構造、岸壁鋼構造物の塗膜劣化に対しては、構造の健全性と塗膜の付着性を保つため、短時間で確実な素地調整が必要です。
船外への研削材の流出
岸壁係留中や錨泊中の船舶でのブラスト処理は、環境および法規制上の大きな問題を伴います。港湾や海洋環境への研削材の流出は、各国の環境法令および港湾管理者の要求により制限されています。
危険物積載と ATEX 区域
タンカー、LPG 船、オフショア支援船には ATEX の区域区分が適用される箇所があります。これらの区域では、完全なガスフリー化と区域区分の解除を行わない限り、従来の研削作業やブラスト処理は禁止されます。
ボイドスペースとタンク内部
二重底タンク、バラストタンク、ボイドスペースは、船舶の中でも特に腐食条件の厳しい区画です。進入経路が限られ、ブラスト処理のための集塵も現実的ではありません。
ドック費用と工期
ドックの使用費用は高く、大型船では 1 日あたり 50,000–150,000 米ドル以上に達することもあります。素地調整に要する時間の短縮は、修繕工事の総費用と船舶の稼働率に直結します。
高所・水上での作業
岸壁の鋼管杭、水上に架かる橋梁、洋上構造物の上部構造の維持管理には、ロープアクセス、吊り足場、高所作業車から扱える軽量で可搬性の高い工具が必要です。
MontiPower® の工法上の特長
造船所・修繕ドックの工程に組み込める素地調整
MontiPower® の Bristle Blaster®(ブリストルブラスター)と MBX® は、海洋環境に研削材を 1 g も出すことなく、ISO 8501-1 Sa2½・Sa3 相当の清浄度(BB 11 mm ベルト、錆度D)が得られます。国内仕様に置き換えると、1種ケレンに相当する清浄度です。同じ工具で、NORSOK M-501 や主要造船所の塗装仕様が要求する 65–85 µm Rz の角張ったアンカープロファイル(表面粗さ)も同時に形成されます。
日本は造船・舶用工事の主要国であり、新造船の艤装、修繕ドックでの塗替え、舶用機器、洋上構造物、港湾鋼構造物の維持管理まで、対象が幅広く分布しています。MontiPower® の工具はこうした条件を想定しており、岸壁係留中の船舶の補修、洋上構造物の陸上ヤードでの製作、岸壁・桟橋の維持管理、水上での研削材の養生が成立しない現場での作業に適しています。水上の大型鋼構造物での施工記録では、研削材を環境中に放出せずに維持管理工事の全工程を実施できることが確認されています。実測データはオフショア分野の導入事例を、船体・タンクの鋼材に適したベルトの選定はベルト選定ツールをご利用ください。機種選定、塗装仕様との適合、サンプル施工については、日本オフィスが日本語で技術サポートを行います。
海事分野での適用範囲
造船所・修繕ドックでの維持管理から、洋上構造物、港湾設備まで対応します。
船体外板・上部構造の部分補修
船体外板や上部構造に生じた局部的な塗膜劣化に対応します。部分的なブラスト処理に代えて、水域を汚染せずに ISO 8501-1 Sa2½・Sa3 相当の清浄度が得られる研削材不要の工法を使用できます。
バラストタンク・内部区画
タンク内部やボイドスペースの維持管理に対応します。小型の MBX® SP-201-BMC は、標準のディスクグラインダーが入らない狭隘部を想定して設計されています。
岸壁・桟橋・係船施設の鋼構造物
港湾設備の鋼構造物における防食の維持管理に対応します。研削材を使わず、水上での養生も不要で、充電式モデルは陸上電源がなくても稼働します。
洋上構造物の鋼構造部
海洋石油・ガスプラットフォームや FPSO における ATEX 認証工具での維持管理に対応します。生産を停止せず、水上に研削材の養生を設けることなく、稼働中の上部構造で作業できます。
官公庁船・巡視船
防衛・海上保安関連の船舶の維持管理に対応します。稼働中の港湾で研削材による汚染を生じさせずに、艦艇塗装仕様に適合する ISO 8501-1 Sa2½・Sa3 相当の素地調整が行えます。
造船・舶用・海洋構造物向けの推奨機種
エア式モデルはいずれも ATEX II 2G/2D 認証を取得しています。SDS および試験成績書はご依頼に応じて提供します。
Bristle Blaster® Wide
SE-1300-W-BMC
標準機の 2 倍の処理幅を持ち、船体外板や甲板の広い面積に対して MontiPower® の中で最も処理速度の高い機種です。910 W の駆動部、ソフトスタート、デッドマンスイッチ、ロープアクセス用ランヤード取付部を備えます。
製品詳細を見る →Bristle Blaster® Pneumatic
SP-647-BMC
ATEX Zone 1 & 21 認証を取得し、タンカー、洋上構造物などの区域区分された海洋環境で使用できます。危険物の近傍や区域区分された場所での素地調整作業には本機種が必要です。
製品詳細を見る →MBX® Compact
SP-201-BMC
幅 20 mm の細幅ホイールを備えた自立型のエア式モデルです。標準のディスクグラインダーが入らないバラストタンク、ボイドスペース、閉鎖空間を想定して設計されています。
製品詳細を見る →Bristle Blaster® Cordless
SB-701-BMC
18V 充電式モデルです。陸上電源が使えない岸壁・係船施設の維持管理や、電源ケーブルの引き回しが危険となるロープアクセス作業に適しています。
製品詳細を見る →海事分野の規格と適合
ISO 8501-1 Sa2½。MontiPower® の工具は、第三者機関の試験により ISO 8501-1 Sa2½・Sa3 相当の清浄度(BB 11 mm ベルト、錆度D)が得られることが確認されており、主要な船舶用塗装仕様の要求を満たします。国内仕様では1種ケレンに相当する清浄度です。
NORSOK M-501。洋上分野における素地調整および防食塗装の規格です。MontiPower® の工具は、世界各地の NORSOK 準拠プロジェクトで使用されています。
ATEX II 2G/2D Zone 1 & 21。エア式の MontiPower® 工具は ATEX 認証を取得しており、区域区分された船舶および洋上構造物で使用できます。
表面粗さ 65–85 µm Rz。Bristle Blaster® および MBX® が形成する角張ったアンカープロファイルは、船舶用防食塗装系で使用されるジンクリッチプライマーおよびエポキシ系防食塗料の要求を満たします。
現場で実際に使われている機種
いずれも素地調整の異なる課題に向けて設計されています。重度の腐食除去から、素地を傷めない精密な塗膜除去まで対応します。
造船・舶用・海洋構造物の担当者にご相談ください
MontiPower Japan は、造船所、修繕ドック、洋上構造物、官公庁船、港湾設備の各案件について、機種選定のご提案、ATEX 関連書類のご提供、船側でのデモの手配を日本語で承ります。



